真空,固溶化,調質,硬質,鋼等のJIS規格用語

 

軟化焼なまし/低温焼なまし/応力除去焼なまし/球状化焼なまし



金属製品熱処理用語の”熱処理一般”に分類されている用語のうち、『軟化焼なまし』、『低温焼なまし』、『応力除去焼なまし』、『球状化焼なまし』のJIS規格における定義その他について。

鉄鋼及び非鉄金属からなる機械部品、ジグ、工具、金型などの金属製品の熱処理に関する主な用語として、金属製品熱処理用語(JIS B 6905)において、”熱処理一般”に分類されている用語には、以下の、『軟化焼なまし』、『低温焼なまし』、『応力除去焼なまし』、『球状化焼なまし』などの用語が定義されています。

金属製品熱処理用語(JIS B 6905)
⇒【熱処理一般】


分類: 金属製品熱処理用語 > 熱処理一般

番号: 1323

用語: 軟化焼なまし

定義:
金属の硬さを低下させ、後の塑性加工、切削加工などを容易にするための処理(4)。
注(4)
JIS B 6911 及び JIS G 0201 参照。
備考:
鉄鋼製品の軟化焼なましでは、Ac1点の上又は下の温度に加熱した後、空冷する。

対応英語(参考):
softening


分類: 金属製品熱処理用語 > 熱処理一般

番号: 1325

用語: 低温焼なまし

定義:
軟化又は残留応力の低減のために低温度で行う焼なまし(4)。
注(4)
JIS B 6911 及び JIS G 0201 参照。
備考:
鉄鋼製品の低温焼なましは、Ac1点以下の適切な温度に加熱した後、通常は徐冷する。

対応英語(参考):
low-temperature annealing


分類: 金属製品熱処理用語 > 熱処理一般

番号: 1327

用語: 応力除去焼なまし

定義:
加工ひずみ又は残留応力を除去するために行う焼なまし(4)。
注(4)
JIS B 6911 及び JIS G 0201 参照。
備考:
鉄鋼製品の応力除去焼なましは、Ac1点以下の適切な温度に加熱した後、通常は徐冷する。

対応英語(参考):
stress relieving,
stress relief annealing


分類: 金属製品熱処理用語 > 熱処理一般

番号: 1329

用語: 球状化焼なまし

定義:
鉄鋼製品の機械加工性及び冷間加工性を改善し、又はじん性(靱性)を向上するために、炭化物を球状化させる処理(4)。
注(4)
JIS B 6911 及び JIS G 0201 参照。

対応英語(参考):
spheroidizing,
spheroidizing annealing


(※1)
軟化焼なまし、低温焼なまし、応力除去焼なまし及び球状化焼なましは、JIS B 6911(鉄鋼の焼ならし及び焼なまし加工)において、それぞれ以下の記号で表すように規定されています。
・軟化焼なまし ⇒ HASF
・低温焼なまし ⇒ HAL
・応力除去焼なまし ⇒ HAR
・球状化焼なまし ⇒ HAS