焼ならし/二段焼ならし/等温焼ならし
金属製品熱処理用語の”熱処理一般”に分類されている用語のうち、『焼ならし』、『二段焼ならし』、『等温焼ならし』のJIS規格における定義その他について。
鉄鋼及び非鉄金属からなる機械部品、ジグ、工具、金型などの金属製品の熱処理に関する主な用語として、金属製品熱処理用語(JIS B 6905)において、”熱処理一般”に分類されている用語には、以下の、『焼ならし』、『二段焼ならし』、『等温焼ならし』などの用語が定義されています。
金属製品熱処理用語(JIS B 6905)
⇒【熱処理一般】
分類: 金属製品熱処理用語 > 熱処理一般
番号: 1331
用語: 焼ならし(※1)
定義:
鉄鋼製品の前加工の影響を除去し、結晶粒を微細化して、機械的性質を改善するために、Ac3 又は Accm点以上の適切な温度に加熱した後、通常は空気中で冷却する処理(4)。
注(4)
JIS B 6911 及び JIS G 0201 参照。
対応英語(参考):
normalizing
分類: 金属製品熱処理用語 > 熱処理一般
番号: 1333
用語: 二段焼ならし
定義:
鉄鋼製品の焼ならしと同様に行う処理で、処理後のひずみの低減を図るために、Ar'点付近の温度より更に炉冷、灰中冷却などの徐冷を行う処理(4)。
注(4)
JIS B 6911 及び JIS G 0201 参照。
対応英語(参考):
stepped normalizing
分類: 金属製品熱処理用語 > 熱処理一般
番号: 1335
用語: 等温焼ならし
定義:
鉄鋼製品の結晶組織を調整し、軟化するために、Ac3 又は Accm点以上の適切な温度に加熱した後、パーライト変態が最も急速に進行する温度付近まで強制冷却し、この温度に等温変態完了まで保持した後、空冷する処理(5)。
注(5)
JIS B 6911 参照。
対応英語(参考):
isothermal normalizing
(※1)
焼ならし(焼ならし加工)については、以下のJIS規格があります。
JIS B 6911
鉄鋼の焼ならし及び焼なまし加工
この規格では、鉄鋼の焼ならし及び焼なまし加工について、加工の種類及び記号、加工材料、加工設備、加工方法などに関して規定されており、焼ならしの記号は、”HNR”で表されます。