焼入れ/焼入硬化(処理)/中断焼入れ
金属製品熱処理用語の”熱処理一般”に分類されている用語のうち、『焼入れ』、『焼入硬化(処理)』、『中断焼入れ』のJIS規格における定義その他について。
鉄鋼及び非鉄金属からなる機械部品、ジグ、工具、金型などの金属製品の熱処理に関する主な用語として、金属製品熱処理用語(JIS B 6905)において、”熱処理一般”に分類されている用語には、以下の、『焼入れ』、『焼入硬化(処理)』、『中断焼入れ』などの用語が定義されています。
金属製品熱処理用語(JIS B 6905)
⇒【熱処理一般】
分類: 金属製品熱処理用語 > 熱処理一般
番号: 1411
用語: 焼入れ(※1)
定義:
金属製品を所定の高温状態から急冷する処理(6)。
注(6)
JIS B 6913、JIS G0201 及び JIS W 1103(※2) 参照。
備考:
水焼入れ、油焼入れ、塩水焼入れ、熱浴焼入れ、塩浴焼入れ、空気焼入れ、衝風焼入れ、ガス焼入れ、噴霧焼入れ、噴射焼入れ、接触焼入れなどがある。
対応英語(参考):
quenching
分類: 金属製品熱処理用語 > 熱処理一般
番号: 1413
用語: 焼入硬化(処理)
定義:
金属製品を所定の高温より急冷して、硬化させる処理。
備考:
鉄鋼の焼入硬化では、単に焼入れともいう。
対応英語(参考):
quench hardening treatment,
quench hardening
分類: 金属製品熱処理用語 > 熱処理一般
番号: 1415
用語: 中断焼入れ
定義:
焼入れによるひずみの発生及び焼割れを防ぎ、かつ焼入れ後の性質を適切に調節するために、焼入れ途中から金属製品を引き上げ、大気中に放冷するか、又は適切な冷却剤中で冷却する処理(2)。
注(2)
JIS G 0201 参照。
備考:
階段焼入れともいう。
対応英語(参考):
interrupted quenching
(※1)
鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)においては、焼入れは以下のように定義されています。
【焼入れ】
鉄鋼製品を静止空気中よりもより迅速に冷却することからなる操作。
備考: 冷却条件を規定する用語の使用が推奨される。例えば、衝風冷却、水焼入れ、階段焼入れなど。
(※2)
JIS B 6913、JIS G0201 及び JIS W 1103 は、以下のJIS規格になります。
JIS B 6913
鉄鋼の焼入焼戻し加工
JIS G 0201
鉄鋼用語(熱処理)
JIS W 1103
航空機用アルミニウム合金の熱処理