真空,固溶化,調質,硬質,鋼等のJIS規格用語

 

化学蒸着



金属製品熱処理用語の”拡散浸透処理”に分類されている用語のうち、『化学蒸着』のJIS規格における定義その他について。

鉄鋼及び非鉄金属からなる機械部品、ジグ、工具、金型などの金属製品の熱処理に関する主な用語として、金属製品熱処理用語(JIS B 6905)において、”拡散浸透処理”に分類されている用語には、以下の、『化学蒸着』の用語が定義されています。

金属製品熱処理用語(JIS B 6905)
⇒【拡散浸透処理】


分類: 金属製品熱処理用語 > 拡散浸透処理

番号: 4335

用語: 化学蒸着

定義:
気相化学反応によって、製品の表面に薄膜を形成する処理の総称(13)。
注(13)
JIS H 0211 参照。
備考1.
CVDともいう。
(※1)
備考2.
常圧CVD(atmospheric pressure CVD)
(※2)
減圧CVD(low pressure CVD)
(※3)
プラズマCVD(plasma CVD)
(※4)
レーザCVD(laser CVD)
(※5)
などがある。

対応英語(参考):
chemical vapor deposition,
CVD


(※1)
化学蒸着は、CVDとも略されますが、化学気相成長ともいわれます。

(※2)
常圧CVDとは、大気圧雰囲気中でのCVDのことで、大気圧CVDともいいます。
APCVDとも略されます。

(※3)
減圧CVDとは、大気圧より低い減圧雰囲気中でのCVDのことで、低圧CVDともいいます。
LPCVDとも略されます。

(※4)
プラズマCVDとは、反応ガス(原料ガスとも言われ、膜形成時に使用される膜成分を含むガス)をプラズマ(総電荷量がゼロであるようなイオンや電子などの電荷粒子と、原子、分子などの中性粒子からなる気体)状態にし、活性なラジカルやイオンの生成のもとで化学反応を行わせるCVDのことです。
熱プラズマCVD、直流プラズマCVD、高周波プラズマCVD、マイクロ波プラズマCVD、電子サイクロトロン共鳴プラズマCVD、燃焼炎CVDなどがあります。

(※5)
レーザCVDとは、反応ガス(原料ガスとも言われ、膜形成時に使用される膜成分を含むガス)の励起エネルギーとしてレーザを用いるCVDのことです。
レーザの波長によって紫外線レーザCVDと赤外線レーザCVDとに分類されます。