真空,固溶化,調質,硬質,鋼等のJIS規格用語

 

窒化層深さ/実用窒化層深さ



金属製品熱処理用語の”品質・試験”に分類されている用語のうち、『窒化層深さ』、『実用窒化層深さ』のJIS規格における定義その他について。

鉄鋼及び非鉄金属からなる機械部品、ジグ、工具、金型などの金属製品の熱処理に関する主な用語として、金属製品熱処理用語(JIS B 6905)において、”品質・試験”に分類されている用語には、以下の、『窒化層深さ』、『実用窒化層深さ』などの用語が定義されています。

金属製品熱処理用語(JIS B 6905)
⇒【品質・試験】


分類: 金属製品熱処理用語 > 品質・試験

番号: 5321

用語: 窒化層深さ

定義:
窒化層の表面から窒化層と生地の物理的又は化学的性質の差違が区別できない点に至るまでの距離。
窒化層深さは、化合物層深さと拡散層深さとの和である(21)。
注(21)
JIS G 0562、JIS G 0563 参照。

対応英語(参考):
nitrided case depth,
nitriding depth


分類: 金属製品熱処理用語 > 品質・試験

番号: 5323

用語: 実用窒化層深さ

定義:
窒化層の表面から、生地のビッカース硬さ値又はヌープ硬さ値より50高い硬さの点に至るまでの距離(22)。
注(22)
JIS G 0562参照。

対応英語(参考):
practical depth of nitrided case


(※1)
ヌープ硬さとは、ヌープ硬さ試験において、用いた試験荷重(N){kgf}を軽重くぼみの投影面積(mm2)で除した値のことです。
なお、ヌープ硬さ試験とは、二つの対りょう角が172°30'と130°の四角すいダイヤモンド圧子を一定の試験荷重で材料の試験面に押込み、生じた菱形の永久くぼみの大きさから試料の硬さを測定する試験のことです。
JISでは、試験荷重0.49〜9.8N{50〜1000gf}で微小硬さ試験(押込み硬さ試験のうち、ごく小さい試験荷重で行う硬さ試験の総称)として規定されています。